ボカロP・ツミキとは?プロフィール・活動経歴・代表曲を徹底解説

「フォニイ」の作者として一躍有名となったボカロP・ツミキ。彼の緻密でどこか不穏なサウンドが組み合わさったあの世界観に、初めて触れたときのあの衝撃は忘れられない。

ツミキとはどんな人物で、どんな経歴を歩んできたのか?この記事では、プロフィールから代表曲、ユニット活動まで、彼の魅力をまとめて紹介します。

プロフィール

  • 名前:ツミキ
  • 生年月日:1997年8月11日 (現在28歳)
  • 身長:177㎝
  • 出身地:大阪府
  • 肩書き:ボカロP/シンガーソングライター/ドラマー

活動の歩み

12歳からフリーソフトを用いて作曲をはじめる。

中学進学後も陸上部に所属しながら作曲に明け暮れていたそう。

https://twitter.com/_23ki_/status/1176518971530469378?s=46

2017年──ボカロPとして始動

2017年12月15日、ニコニコ動画に「トウキョウダイバアフェイクショウ」を投稿。20歳でボカロPとなる。初投稿にして殿堂入りというインパクトで、一気に注目を集めた。IAやGUMI、ミクなどさまざまなライブラリを使い分けつつ、ギターロックとエレクトロが混ざり合う“ツミキ節”が定着していく。

トウキョウダイバアフェイクショウ - ia [オリジナル] - ニコニコ動画
トウキョウダイバアフェイクショウ - ia 初めまして 初投稿です。おちていく。music/lyric/arrange/mix/movie ツミキillustration Marnie131 様h...

2021年──アルバム『SAKKAC CRAFT』と「フォニイ」

2021年2月、初のフルアルバム「SAKKAC CRAFT」をリリース。

同年6月に投稿した9作目のオリジナル楽曲、「フォニイ」が大ヒットし、ツミキの名前が広く知られるようになった。YouTubeでは7000万回以上の再生回数を記録。

NOMELON NOLEMON の結成

みきまりあと組むユニット「NOMELON NOLEMON」で、作詞作曲を担当。ライブではギターやドラム、キーボードまで複数の楽器を自在に操る。

バンド「Aooo」での活動

2023年8月からはバンド Aooo にドラマーとして参加。翌年10月にはソニーミュージック内の寝レーベルEchoesより1stアルバム『Aooo』を発売し、メジャーデビューを果たした。

提供曲も大ヒット!

2022年のMAISONdes(メゾン・デ)「トウキョウ・シャンディ・ランデヴ」

テレビアニメ『うる星やつら』(2022年)の第1期・第1クールエンディングテーマとして使用された。

2024年の星街すいせい「ビビデバ」

代表曲

フォニイ(phony)

不穏で寄り添うような可不の声と、“偽物であること”を描く歌詞が印象的な一曲。

ドラムンベース・テクノポップの要素が入り混じった、ツミキによる代表作。
タイトルの phony(偽物・偽造品・偽り) が示す通り、楽曲全体に「本当ではない私」「つくりもの」「偽りの世界」という強いテーマが流れている。

歌詞は「この世で造花より綺麗な花は無いわ 何故ならば総ては嘘で出来ている」という一節から始まり、嘘でできた世界、自分が偽物(フォニイ)である感覚、虚像に縛られる痛みを描いている。
ここには、「他人から見られる自分、その期待に沿おうとする自分」と「本当の自分」とのズレから生まれる不安や揺らぎが表現されている。

単なる自己否定の歌ではなく、虚像に縛られる人間の脆さや孤独を描いた楽曲として多くの共感を呼んだ。可不の不安定で繊細な声質は、偽物感を強調するこのテーマに非常にマッチしており、歌詞とボーカルが一体となって強い没入感がある。

サウンド面では重層的なビートが特徴で、内省的な歌詞の対比がリスナーの心を揺さぶる。

MVはイラストレーター・ウエダツバサの手描きイラスト。

2022年には『プロジェクトセカイ』や『太鼓の達人 ドンダフルフェスティバル』にも収録され、ゲームユーザーにも広く浸透。
多くのカバーやリミックスが生まれたことからも、楽曲そのものの強さがうかがえる。
さらに2023年9月には Billboard JAPAN VOCALOID ソングランキングで首位を獲得し、長期間にわたり支持され続ける人気曲となっている。

アノニマスファンファアレ

anonymous(匿名) と fanfare(ファンファーレ) を掛け合わせたタイトルには、
「名前を持たないまま鳴らす存在証明」という言葉遊びになっている。

歌詞は冒頭から「訊こえるか、僕の存在証明讃歌が」と始まる。
匿名のまま、自分の声や感情だけで世界に訴えかけようとする渇望と孤独が曲全体の核にある。

歌詞には匿名性・アイデンティティの喪失・虚構と現実のギャップという現代的な苦しみを言語化しているように読みとれる。

エッジの効いたギターロックに、速いビートと疾走感のある展開が、歌詞の焦燥・切迫感と重なる。
また、言葉がテンポよく畳みかけるように配置されており、聴き手に圧と熱量を伝える。

現代のネット社会では、名前を隠したときにこそ本音があらわれることがある。
ギターの震え、速いビート、畳みかけるボーカルが、心の深く暗い部分をそのまま音にしたようで、聴き手が感情移入しやすい作品となっている。

アングレイデイズ

乾いたロック感と特有の翳りが際立つ楽曲で、鏡音リンが歌唱している。
MVのイラスト・動画は りゅうせー が担当。

この曲は殿堂入りを果たした代表作であり、ファンからの支持はもちろん、クリエイターや公式からも確かな評価を受けている。

歌詞の中心にあるのは、深い孤独や心の闇、救いのない内面世界。
単なる失恋や日常の切なさではなく、もっと根源的な孤独や矛盾に焦点を当てている。

サウンドは、ギターを前面に押し出したロック感と、重厚でダークなアレンジが特徴。
葛藤や胸の痛み、行き場のなさ を訴えている。

まとめ

  • 1997年生まれ、大阪出身のボカロP/作曲家
  • 2017年にボカロPデビュー。「フォニイ」で一躍有名に
  • ユニット、バンド、提供曲など活動は多方面へ拡大
  • 緻密なサウンドと心の底に刺さる歌詞が最大の魅力

一曲の中の情報量が多く、細かく組み立てられたサウンドが特徴。それでいてメロディはキャッチーで耳に残る。

ボカロ文化とリアルバンド、どちらにもルーツがあることで、多角的な音楽表現を可能にしている。

ツミキはネット発のクリエイターという枠を超えて、現代ポップスの重要人物になりつつある。

今後の活動も楽しみだ。

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